株式会社 ブレーンセンター

統合報告支援

セミナーレポート

より良い統合報告の実践に向けて
―レポート制作の現場から、事例紹介を中心に―

第一生命ホールディングス株式会社
経営企画ユニット IRグループ 部長
西村 賢治氏

西村 賢治氏

日本郵船株式会社
IRグループCSRチーム チーム長
拔山 尚子氏

拔山 尚子氏

りそな銀行 アセットマネジメント部
責任投資グループ グループリーダー
松原 稔氏

松原 稔氏

開催日:2017年10月4日

2017年5月には経産省から「価値協創ガイダンス」も発行され、統合報告に対する注目度はますます高くなっています。統合報告に取り組まれて2年目、3年目を迎える企業様も多いなか、今回は統合報告書を発行されている第一生命ホールディングス様、日本郵船様、そして投資運用をされているりそな銀行アセットマネジメント部の松原様をお招きし、それぞれのお立場から「より良い統合報告の実践」をテーマにお話をしていただきました。

講演1:企業側からみる、統合報告の目的と課題

「統合報告の目的と課題」

西村 賢治氏
第一生命ホールディングス株式会社 経営企画ユニットIRグループ 部長

第一生命ホールディングス様は、持株会社体制への移行後初の統合報告書ということもあり、様々なステークホールダーの中で従来よりも「投資家」と「グループ社員」を意識し、持株会社化により生まれるメリットや今後の成長戦略に対する理解を促すレポートを制作した、とのお話をいただきました。
特にグループの「価値創造」を表現したページでは、同社の特徴である「DSR経営」を根幹に据えたシンプルな構成で、中期ビジョンをわかりやすく示しています。さらにステークホルダーダイアログでは社長をはじめ社内取締役・社外取締役が制度設計について監査等委員会設置会社を選択した経緯について語るなど、ステークホルダーへの真摯な姿勢を表明しています。今後の課題・抱負として、より深い情報を掲載していくことや、冊子をコミュニケーションツールとしてさらに活用していくことなどが挙げられました。

「『統合報告書』を考える」

拔山 尚子氏
日本郵船株式会社 IRグループCSRチーム チーム長

日本郵船様には、海運市況の低迷により大変厳しい業績のなかで、「投資家やステークホルダーに対して会社の状況を開示する」という方針を軸に制作を進めた、というお話をいただきました。 長年統合報告に取り組まれている同社が今年ブラッシュアップしたのが「企業価値創造プロセス」です。企業の成長による収益の獲得が、資本の強化に繋がっていることを図の中で示しました。また、成長ドライバーである事業については、特集で同社の独自性・優位性を訴求しました。注目のトピックスである「IoT・ビッグデータ活用」については有識者を招いて対談。一般の方にも分かりやすい情報開示に努めています。
今後の課題としては、統合報告書をステークホルダーとのコミュニケーションにより一層活用していくこと、KPIの開示などが挙げられました。

講演2:長期投資家の評価する統合報告とは

松原 稔氏
りそな銀行 アセットマネジメント部 責任投資グループ グループリーダー

松原氏 プロフィール

略歴

1991年4月にりそな銀行入行、年金信託運用部配属。以降、投資開発室及び公的資金運用部、年金信託運用部、信託財産運用部、運用統括部で運用管理、企画を担当。2009年4月より信託財産運用部企画・モニタリンググループグループリーダー、2017年4月より現職。

その他の主な活動

日本証券アナリスト協会セミナー企画委員会委員、投資パフォーマンス基準委員会委員、JSIF(日本サステナブル投資フォーラム)運営委員、PR(I 国連責任投資原則)日本ネットワークコーポレートワーキンググループ議長、環境省「持続可能性を巡る課題を考慮した投資に関する検討会」委員、持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則運用・証券・投資銀行業務ワーキンググループ共同座長 など

ESG投資家は、投資先を評価するために、統合報告を含むさまざまな情報から企業の調査を行います。松原様には、そんな「読み手側」の視点から、投資家が注目しているポイントについてお話いただきました。
投資家をターゲットにする場合、中でもどのような投資家に焦点を絞るかを検討する必要がありますが、最近の傾向として、利益や売上高よりも、サステナビリティや企業文化といったESGにあたる領域へ、投資家全体の関心が移行しています。ただし、企業側と投資家の非財務情報の捉え方にはギャップがあります。その差による「すれ違い」を解消するためにも、投資家が非財務情報をどう捉えているかを踏まえたうえで情報発信をしていくことが必要です。

以上のように、ESG投資家の考え方、企業の見方についてお話いただき、たくさんの参加企業様から役に立ったという感想をいただきました。

ブレーンセンターからのメッセージ

弊社からは、企画制作会社としての視点から国内外の統合報告書をピックアップし、非財務の観点がいかに戦略に取り入れられているか、あるいは統合思考が表現されているか、という観点でレビューをさせていただきました。
今回は作り手である弊社に加え、同じく作り手側の第一生命様・日本郵船様、そして読み手であるりそな銀行の松原様という両側面からの報告となり、多面的な内容になったのではと感じています。参加されたお客様からは、「投資家と企業、両者の課題認識を聞くことができ、参考になった」というご感想を多くいただき、多くの企業様が統合報告に熱心に取り組まれていることを感じるセミナーでした。 今後も、ステークホルダーとのコミュニケーションをご支援する立場から、皆さまのお悩みに応えるサービスを提供してまいります。

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